西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

ガイドの始まり。その2

先に最近のことについて書いてみましょう。

今、西表島にはガイドという事業者は、
カヌー・カヤック・トレッキング・シュノーケリング・ダイビング合わせて、160業者ほどあるようです。

今年の10月17日から19日は世界自然遺産のユネスコの依頼を受けたIUCN(国際自然保護連合)の調査がありました。
調査は、仲間川に始まり、後良川など2日半に及びました。

全体的には、10日ほどかかっています。
それも、今回の自然遺産の候補地は、鹿児島県の「奄美大島・徳之島」沖縄県の「沖縄島北部(やんばる)及び西表島」と言う形になり、南北の島々をつないだ自然遺産と言うことになり、2県と言うことで広い範囲になりました。

自然遺産は、国立公園であることが前提になります。
ほとんどの地域が公園指定されていなかったので、環境省はかなりの準備を必要としたと思われます。

その中で西表島は古くから国立公園に指定されていましたが、その範囲の拡大を数年前に行い。
現在では、竹富町全域が国立公園に指定されています。

これまで、奄美大島や徳之島、沖縄の北部の「やんばる」と呼ばれる地域では、国立公園に指定されていませんでした。

地域によっては、米軍基地なども隣接しているなどの条件があり、地域の同意がなかなか得られないでいたのは、間違いありません。

ともあれ、国立公園の指定は済みました。
そして西表島の私の家も公園の「普通地域」としての指定を受けています。

さらに今年の11月29日には沖縄県環境部自然保護課主催で「西表島の適正利用とエコツーリズム推進体制構築に向けた検討会」という会議が開かれました。

わたしもこの委員会のメンバーになっています。
始まったばかりで、利用者と保全と言う立場がぶつかりあう場所に今後はなっていくでしょう。

L.B.カヤックステーションはと言うと、非常に微妙な立場だと意識しています。
これまで自然を利用してツアーをこなしてきました。
しかし、この20年ほどの間に膨れあった業者の数(160)をいかにコントロールしていくのか、この地域が大好きな私としては、本当に心のバランスを保つのが難しく感じる毎日です。

つづく >> https://iriomotejima.com/13127/

中神(文)

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