西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

ヤエヤマオオコウモリの大きさや鳴き声の特徴とは

巨大コウモリ「ヤエヤマオオコウモリ」

【特徴】翼を広げると60cm以上のコウモリ、フルーツを食べる

【出会える度】★★☆☆☆

【分布】宮古島、八重山諸島

ヤエヤマオオコウモリ

草食性で「フルーツバット」という別名を持つコウモリ。

ギランイヌビワ、モモタマナ、アコウの実など、
西表島には動物たちの食べれるフルーツがたくさん生るので オオコウモリにとっては楽園みたいな場所です。

パラオでは食用のフルーツバット

パラオのほうでは、このオオコウモリをスープとして食べるようです。

食べた人に話を聞くと、 サッパリとして少し甘みがあり美味しかったとのこと。
本当に美味しいのかなと 疑いたくなるようなビジュアルですが雑食じゃないぶん、臭みがないのかもしれません。

西表島では、人間には食べることがないので安心してとんでるように思えます。
でも、イリオモテヤマネコには食べられてしまうのか自然の中でオオコウモリの骨や頭蓋骨を見つける時があります。
弱肉強食が常な自然の掟を感じます。

日中現れる時期もあった

2015年には昼間からヤエヤマオオコウモリが 飛んでいるのが見られました。
気候変動によるものなのか、エサを探していたのかはわかりませんが、日中みることが多かったです。

2016年からは、昼に見る回数も減ってきて 夕方から夜のはじめにかけて飛んでいる姿が観察できます。
木にとまっていることが多いので、 歩道を歩いていると、急に飛び立ったりしてビックリします。
近くを飛ぶと、羽音が バッサ、バッサと聞こえてくるので だいぶ力強く飛んでいるのだなということがわかります。

夜見ると怖いけど、明るいうちに見るとカワイイ

夜暗くなってからみると、とてつもなく大きいコウモリに見えて不気味です。
写真を撮ると目が光って見え不気味さ倍増。

ですが、よくよく見ると、可愛らしい顔をしています。
昼間に見るとヌイグルミのような可愛さ。
目もクリクリっとして愛くるしい表情を見せてくれます。
鳴き声もキュキューといった感じで結構高い鳴き声です。

発泡スチロールを擦る時になる キュキュキュ、キュキュキュって音に似た鳴き声。
鳴き声もカワイイです。

フルーツ捕りの名人

普段は、足を使って枝にぶら下がっているのですが、
フルーツを捕る際は、前腕を器用に動かしながら 猿のようにスルスルと枝から枝へ移動していきます。

捕っては食べ、捕っては食べを繰り返して みるみるうちに移動していく。
体が軽いのかとても機敏な動きを見せてくれます。

超音波ではなく目で確認

コウモリというと洞窟のなかで、超音波を出しながら
お互いにぶつからないように飛んでいる というのを聞いたことがあると思います。

しかし、このヤエヤマオオコウモリは超音波ではなく
目で確認しながら飛んでいるコウモリです。
あまり暗すぎると飛べないコウモリ。
満月の夜など明るい夜の方が活動的です。

西表島では夕方の散歩がおすすめ

西表島でオオコウモリを見たかったら夕方がおススメです。
街路樹のフクギやモモタマナを食べにきたりもするので、 街路樹近くを歩いているとよく出会うことができます。

お風呂に入った後にオオコウモリに会いに散歩に出かけてみませんか。

 

ガイド飯田(写真/文)

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