西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

西表島カヌー組合の活動、草刈りに参加してきました!

西表島カヌー組合の活動「草刈り」

西表島カヌー組合

西表島には「西表島カヌー組合」という組合があります。
西表島でカヌー、カヤックを使って活動している人たちが集まって作っている組合です。
主にピナイサーラの滝周辺、白浜港周辺で活動をしていたりします。

そんなカヌー組合にL.B.カヤックステーションも所属しており、
活動の一環の草刈りに参加してきました。

西表島は植物の生長が早い

西表島は、日差しが強く気温が高い。
雨も多い島なので、植物の生長が早いです。
稲も2月末に植えたものが6月末には刈り入れができるほど、冬でも気温が高いです。

梅雨の時期などは、2日放っておくと10cmは生長しているのではないかと思えるほどです。
なので、草刈りが必須の島。

県道沿いなどは、草刈り専門の会社さんが定期的にやってくれるので見通しがいいのですが、
その他の場所は利用している人、住んでいる人で分担して刈らなくてはなりません。

海中道路の草刈りをするよ

そこで、今回は普段ツアーでも利用させてもらっている海中道路の草刈りに参加してきました。
L.B.カヤックステーションでピナイサーラの滝コースへ参加された方にはお馴染みの「海中道路」

参考記事>>>ピナイサーラの滝つぼ&滝うえコースご予約はこちらから

西表島でも「ピナイサーラの滝」が一望できる観光スポットとしても有名です。
晴れた日には、遠くからでも滝をみることができ、カヤックに乗って出発すると雄大な景色を眺めることができます。

夏のシーズン中は草刈りまで手が回らなかったので、放ったらかしにされていた懐中道路。
ちょっとびっくりするぐらい、草が繁栄しています。

人間側からすると「やべえ、草ボーボーだわ」なんて感じですが、
植物側からすると「のびのびと成長できていいな」なんて思っているかもしれません。

Before

植物を刈るのは忍びないですが、観光の方がハブに咬まれる可能性、足をくじいたりしてケガする可能性を考えると
草刈りはした方がいいのかなって思ってきます。
植物にはちょっと悪いですが、人間の生活のため、散髪だと思ってもらいましょうか。

日頃から利用させてもらっている場所。
西表島の自然には「いつも使わせてくれて、ありがとう」って気持ち。
人間には「せっかく来てもらえるんだから、気持ちよく使ってほしいな」という気持ちで草刈りをします。

西表島に住んでいる人や来てくれる人は少なからず「自然が好き」っていう気持ちがある人たちなので、
自然を楽しんでほしいし、自然と一体になる感覚を感じてほしいし、気持ちよく使ってほしい。

そんな気持ちがあります。
そんな、みんなの気持ちが通じるのか、西表島の自然の中にはごみのポイ捨てが少ないです。
自然好きな人が来てくれるので、環境やごみ意識が高い方ばかり。
ありがたいことです。

ガイドもごみを見つけると、そっとポケットに忍ばせて持って帰るという活動をしています。
人工物がない自然をフルに楽しんでもらえる環境を、
これからも住民、観光に来られる方、全員で作っていきましょう!

After

そんな気持ちで草刈りに没頭すること2時間。
目標とする区画まで草刈りすることができました。

刈っていると以前の台風で倒れた木が出てきたり、
棘のある植物が足元に伸びてきたりしていて「実は危険」を発見したりしました。

お子さんがバッタを探して走り回っていたら
なんて考えると、ゾッとする「ちょっとした危険」。

そんなちょっとした危険を今回取り除くことができたので、有意義な草刈りになったなと思います。
自己満足ですが、そんな小さな自己満足が誰かの為になっていたらいいなと。

観光する側もされる側もできたら素敵な心配り

西表島だけでなく、普段、観光に訪れる場所も
実は住民の方々の日々の努力によってキレイさを保たれている場所が多いと思います。

自分も観光に行ったとき「キレイなのが当たり前」や「観光に来ているお客さんだぞ」なんて思わずに
「これって、普段掃除や草刈りしてくれている人いるんだよね。ありがたいな!」や「ちょっとオジャマして、景色見させてもらいます」
なんて思いながら観光できたら素敵だなと思います。

観光地は人々の思いやりでできている。
日々、陰ながら働いている人の気持ちが少しだけだけど、わかったかなと思える一日でした。

草刈り後の海中道路から出発 >>> とある1日。ピナイサーラの滝つぼ&滝うえコース:P2

 

ガイド飯田(写真/文)

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