西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

西表島の砂浜には天然記念物の「オカヤドカリ」が生活しています

「オカヤドカリ」

【特徴】小さな体、海岸沿いの砂浜によく歩いている

【出会える度】★★★★☆

【分布】九州南部(大分県以南)、四国南部、紀伊半島南部、小笠原諸島、南西諸島、台湾以南、インド、太平洋諸島

 

国の天然記念物に指定

西表島の海岸に生活しているオカヤドカリ。
とても小さい生き物ですが、実は天然記念物なんです。

ヤシガニの親戚にもあたり、絶滅危惧種にも指定されています。
本当に絶滅危惧種なのかな?と疑いたくなるほど、西表島には多くのオカヤドカリが生活しています。

海沿いにいる

西表島の海岸を散歩していると必ずといっていいほど見かけるオカヤドカリ。
小さい生き物なので、ボーっとしていると、見過ごしてしまうことが多いですが、地面を一生懸命歩いています。

暑いのが苦手?

暑いのが苦手なのか、手の中などであっためると勢いよく動き出します。
海岸に日向が苦手なのか、日差しが強くなると日陰に向かって移動していく姿が印象的です。

というのも、このオカヤドカリ、殻の中に水を少量ためて生活しているようです。
貝殻の中の水でお腹の部分を濡らし、陸上でも生きられるようになったオカヤドカリ。

水分を失うと鰓呼吸ができなくなるので、暑いのが苦手なのかもしれません。
人間と同じで、定期的な水分補給は必要な生き物。見かけてもいじめないようにしてくださいね。

長生き

生態はよくわかっていないようですが、寿命は25-30年にもなるといわれています。
小さい生き物にしては、かなり長生きするようです。

脱皮をくりかえして徐々に大きくなっていきます。
たまに見かける大きなオカヤドカリは20歳ぐらいなのかなと思いながら見ていると、感慨深いものがあります。

雑食

食べ物は何でも食べるようです。
よく食べているのが海岸沿いの木から落ちてくるフルーツ。
海から流れてきた果実、野菜、うちあがった魚などにオカヤドカリが群がっている姿も見られます。

動きは鈍いですが、はさむ力は結構強いです。
指などをはさまれると、結構痛いです。
そんな強い力で、固い実もガシガシとちぎって食べてしまう。
頼もしい力持ちです。

 

そんなオカヤドカリに会えるかも>>>【海】船浮湾&水落の滝コース(シーカヤック&マングローブカヌー):S1

 

ガイド飯田(写真/文)

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