西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

冬に咲く白い花「オオバエゴノキ」の特徴とは…

「オオバエゴノキ」

【特徴】下向きに咲く白い花、円錐形の実

【出会える度】★★★☆☆

【分布】伊豆七島、和歌山県大島、琉球、台湾、フィリピン

 

下向きに咲く花

西表島にあるオオバエゴノキは冬の時期に花を咲かせる木です。
花は12月~2月ぐらいまで見ることができます。
山道を歩いていると、足元に風で飛ばされた花が落ちていることが多いエゴノキ。

白い花なので、地面に落ちていると、とても目立ちます。
花が落ちている場所で、上を見上げてみると、薄い緑色の葉の間から花が顔をのぞかせています。
花は下向きに咲いているので下から見上げても、とても見つけやすい。

花が散った後は、実がなりますが、実はドリルのように円錐形の形をしています。
手に取ってみると、固い実。
花が咲いていた時のように下向きにぶら下がっています。

おもちゃのような葉

本州のエゴノキに比べると、葉っぱが大きい。
山の中では、結構背が高くなる木なので、遠目で見ると、ほかの木よりも葉の色が薄い印象です。
晴れた日は、葉から光が透けて見えるのが印象的です。

他の木の葉は葉の厚みもあり、緑色も濃いので、比べると、おもちゃの葉っぱのように見えてきます。
葉の形は、シマグワに近いような印象。

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場所によって高さが違う

森の中に生えているオオバエゴノキに比べ、川沿いに生えているオオバエゴノキは背が低いのが多い気がします。
川沿いは枝を横に伸ばせば、光がたくさん当たるので、背が低いままで、枝や葉を多く成長させているのでしょう。
光を効率的に栄養に変える方が、生き残りに適しているから。
川沿いのオオバエゴノキは目線ぐらい(150cm程度)の高さに花を咲かせるので、観察しやすいです。

それに比べ、森の中で背が低いままだだと、光が当たらないので高く成長しているのでしょう。
高さは5m近くにもなるので、環境に適応するように臨機応変に木の成長を変化させることができる木でもあるようです。

調べてみると小高木の木なので、場所によっては10m近くまで成長できるポテンシャルを秘めているのかもしれません。

冬の花

2018年は11月末からエゴの花が散っているのを見かけました。
少し気温が高いせいか、少し早めの花のようなきがします。

北風が時折強く吹くことによって散る花。
冬の時期だからこそ、見つけることができる落とし物でもあります。

そんなオオバエゴノキの花が見れるかも>>>【滝】ピナイサーラの滝つぼ&滝うえコース:P2

 

ガイド飯田(写真/文)

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