西表島でホタル観察
西表島のホタルの特徴
西表島には数種類のホタルが生息しています。
実は、西表島には、本州でおなじみのゲンジボタル、ヘイケボタルはいません。
西表島のホタルは水辺にはいないのです。
ホタルというと6月に川辺で飛んでいるイメージだと思います。
「ほー、ほー、ほーたる来い、こっちのみーずはあーまいぞ、あっちの…」
という歌にもあるように、水辺だと思ってしまいます。
でも、実は、世界的にみると、水辺のホタルって珍しいんです。
たいがいは、陸にいるホタル。
森の中や林の中で生活しているのが多いんです。
ホタルの常識をくつがえされるような真実ですが、これ本当。
そんな陸生のホタルですが、西表島にも森で生活するホタルが生きています。
そんな珍しいホタルについて話していきましょう。
ホタルのシーズンは12月から
西表島では12月からホタルを見ることができます。
12月に入り、ひっそりとスタートしたホタルのシーズン。
緑の光で飛び交うマドボタル
まず、最初に飛び交うのが、マドボタルという種類のホタルです。
頭にヘルメットのようなおおいがついており、ヘルメットの窓からのぞいているように見えるのでマドボタル。
日本語の名前は見た目だったり特徴だったりがそのままついたりします。
木を登るトカゲだからキノボリトカゲだったりね。
今回のホタルはマドを持っているホタルだからマドボタル。
昔、河原で見たゲンジボタルは黄色い淡い光で光っているのが記憶に残っていますが。
西表島のマドボタルは強い緑の光。
鮮やかでありながら、力強い光。
厳しい自然の中で生活しているだけあってか野生の力強さ、生きるたくましさを感じる光です。
ガイド飯田(写真/文)