カンムリワシの幼鳥
幼鳥をよく見かける時期
特別天然記念物に指定されている「カンムリワシ」ですが
西表島では9月下旬から11月ごろにかけて「カンムリワシの幼鳥」をよく見かける時期でもあります。
大人のカンムリワシは茶色~黒っぽい色をしているのですが、
生まれて1年目の若い(幼鳥)カンムリワシは羽が白色をしています。
西表島の道路を車で運転していても、カヤックに乗っていても
白くて大きいので、パッと目がいく。かなり目立ちます。
幼鳥は警戒心が薄い
そんなカンムリワシの幼鳥は、人間なんて見たことがないので、知らないようです。
近づいてもあまり警戒しません。
ツアー中カヤックに乗っていて発見し、近づいてみるのですが、1m程度まで近づいても逃げない幼鳥もいます。
首をかしげて「あなた誰?」と聞いているみたいなしぐさ。
大人になると、人間に対して鋭く警戒するようになるので、一定の距離(10m前後)までしか近づかせてくれませんが、
幼鳥は結構近くで観察することもできます。
9月~10月は独立の時期
9月~10月はカンムリワシの雛が独立する時期でもあります。
5月ごろに孵化したヒナが、8月ごろに巣立ち、しばらくは親鳥に餌をもらって生活しますが、
9月ごろになると、親鳥からも独立して自分で餌をとるようになる。
そんな時期でもあります。
自由に飛び回れるようになるからか、見かけることも多くなる。
自然の中でも木々に隠れて止まっていたり、道路沿いの電線の上で休憩していたりと
いろんな場所で見つけることができます。
気温高くないと(20℃前後)「道路」に出てくる個体も多くなってくるので、西表島で車を運転するときには十分注意してください。
冬を迎え始める西表島ですが、この時期にしか見れない、旬を迎えるものを知っておくと旅行も一段と楽しくなりますよ。
ガイド飯田(写真/文)