西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

【西表島の11月】マドボタルが飛びはじめました

「マドボタル」飛びました

ちょっと早い飛びはじめ

ここ1週間ぐらい天気がいい日が続いたおかげか、西表島ではマドボタルが飛びはじめました。
例年だと12月ぐらいから飛びはじめるホタル。ちょっと早い飛びはじめです。

西表島では12月末ぐらいからホタルを見ることができます。
ゴールデンウィークがあけるぐらいの5月上旬ぐらいまでは、結構盛んに飛んでいるのを見ることができます。

マドボタルって?

まず、最初に飛びはじめるのが「マドボタル」という種類のホタル。
昔はオオシママドボタルと呼ばれていましたが、最近では正確にはマドボタルと呼んだ方がいいと、専門家の方から教えてもらいました。
ので、今回は「マドボタル」としてお送りします。

「マドボタル」は12月上旬くらいから2月ぐらいまでよく見られるホタルです。
西表島の道路ぞいなんかでよく見ることができます。
道路沿いの草むらの中で、緑色の光を発するのがマドボタルです。

地面で光っている緑色の光も見ることがあるのですが、地面で光っているのはマドボタルの幼虫だったりします。
マドボタルは幼虫の頃から光るので、夜は目立ちやすいです。
よく見ると、しゃくとり虫みたいな動きをする幼虫。宇宙人のような見た目はインパクト大です。
幼虫はほぼ1年中見れますので、夜の散歩の際に探してみるのもいいかもしれません。

幼虫を探していたはずが…

マドボタルが飛んでいるのを発見した日も、マドボタルの幼虫の様子を見に行ったのですが「幼虫、幼虫」と探していると、ヒラヒラと飛んでくる緑の光が…
暖かい日が続いたせいか「えっ、成虫になってる!?」とビックリの発見でした。

西表島の11月は例年ですと北風が強く吹く時期ですが、2018年はそこまで強い北風が吹いたという印象が薄い年でした。
季節外れのサガリバナも満開になるなど、植物や動物も季節を間違えてしまうことが多い年のようです。
祖納という集落にあるスーパーに買い物に行った時も「祖納でも変な時期にツツジが咲いていたよ」なんて立ち話で盛り上がったり。
島の人たちも、「2018年は暖冬なのかな」と感じているようです。

「マドボタル」ですが、例年ですと、北風が収まってきて気温が上がり始めた時期に飛び始めるホタルです。
やはり、生存戦略の意味が大きいのでしょうね。風が強すぎると、お相手を探すのが大変になるため、風が弱まり始めた時期をねらって活動するのでしょう。

少し早めに飛びはじめたホタルたちも、無事にお相手が見つかることを願っています。
来年はいつ頃、飛びはじめが見られるのかが楽しみです。

 

ガイド飯田(写真/文)

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