西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

海をカヤックで漕ぐと「ウミガメ」が挨拶しに出てきてくれたりもします

「ウミガメ」

【特徴】水面へ息継ぎで頭を出す、海の中でゆったり泳ぐ

【出会える度】★★☆☆☆

【分布】世界中の海に広く分布

 

息継ぎで「ひょっこり」

西表島でも、ウミガメが多く見られます。場所によっては、産卵のために砂浜にあがってきたりもする西表島のカメ事情。
カヤックに乗っていると、たまに、水面に顔を出してくれるウミガメもいます。

ほんのちょっと頭を出すぐらいなので、波が高い時は見つけづらいですが、
注意深く見ていると遠くでヒョコヒョコ顔を出しているのがわかります。

3回ぐらい水面に顔を出してくれるのですが、すぐに潜ってしまうのが残念。
黒島にあるカメ研究所の研究員の方の話では、ウミガメは住む場所が決まっているようです。
同じ場所で何回も目撃されたりとか、同じ時間帯に出てきてくれたりするのは、そのためのようです。

西表島でもウミガメに出会える場所があります。
西表島自然体験ツアー(L.B.カヤックステーション)のツアー中も
運が良ければ、ウミガメに複数回遭遇することもできます。

そんなウミガメに出会えるコースは船浮湾&水落の滝コースです。
6月前後が産卵のシーズンの為か、出会える確率は高いです。

甲羅は「動く岩」に見える

コースに出ていくとガイドがウミガメを見つけると教えてくれますが、
はじめての方はいる方角を見ても、なかなか見つけることができないかもしれません。

というのも、水面にザパッーッとあがってくるわけではないからです。
しずかにひっそりと、プシューって息継ぎをします。
息継ぎをするときに見えるのは、頭だけ。

本当にラッキーな時は子亀がカヤックの周りを「遊んでー」って回ったりもしますが、そういうのはマレ。
子亀は警戒心が薄いので、水面でヒラヒラと泳いでいることが多いですが、
大人のカメは目が合うとにげてしまいます。
「なんか知らない動物が水面に浮かんでる」とでも思っているんでしょうね。

カメを見つけるときはひたすら水面をボーっと見渡すのがコツです。
たまに水面が動いたりしたら、そこを集中的に見る。

大きいカメの場合は甲羅がみえることがあります。
甲羅はまるで水面に浮かぶ大きな動く岩のように見えます。
「なんか、岩が動いてるな~」って感じたら、それはウミガメなことが多いです。

見逃さずに、じっと見つめてみてください。

実際のウミガメの見え方

実際にどんな風に見えるか写真を見ながら予習しましょう。

まずは、さきほど「動く岩」と言っていた写真がこちら

「えっ!どこにいるの?」と一瞬思うかもしれなせんが、写真中央の水面にうっすらと見えるのが甲羅です。
体のサイズが大きいウミガメだと遠くでもハッキリと見つけることができます。

そんな甲羅をじっと見ていると、息継ぎをするために
ひょっこりと頭を見せてくれます。その写真がこちら

頭が出てくるとウミガメだってことがよくわかります。ひょこっと顔を出す姿はカワイイです。
波が高いとこんな感じ

水面に顔を出してくれているのですが、波の間に隠れてしまい、見つける難易度は格段にあがります。

「ちょっとしか見れないじゃん」と思う人におススメなのが、外離島シュノーケリングコースです。
このコースでは、水面のカヤックだけではなくて、実際に海でシュノーケルすることができるので、
運がよければ、ウミガメが泳いでいるところに出くわしたりもします。

西表島でウミガメ観察にチャレンジしてみませんか?

 

ガイド飯田(写真/文)

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