西表島の自然を体験するツアーガイドという仕事を通じて、豊かな自然や島での暮らしについてを綴っています。

西表島では、足跡に注意!もしかしたら、あの動物!?

ヤマネコの足跡!?

野生の哺乳類は4種類

西表島を歩いていると、ところどころに動物の痕跡が残っていることがあります。
だいたいが、土が掘り返された跡にしか見えないことが多いですが、地面が柔らかい場所ではクッキリと足跡が残っている場合があります。

西表島には野生の哺乳類が4種類しかいません。イリオモテヤマネコ、イノシシ、ネズミ、コウモリの4種類。
足跡が残るような大型の動物はヤマネコとイノシシだけ。
自然の中で足跡を見つけたら、ヤマネコかイノシシの確率が非常に高いです。

とは言っても、犬、猫、牛、ヤギなど、人間が飼っているいきものも生活しているので、一概に野生動物の足跡だけとはいいきれません。
11月中旬から2月中旬にかけては、狩猟期間も始まるので、イノシシを狩るために猟犬を山に入れることもあります。
自然の中で、足跡を見つけた場合、見つけた場所、時間帯、土の乾き具合などが見分けるポイントとなります。

はっきりした足跡は貴重

はっきりした足跡はなかなか見つけることはできません。
写真の足跡は社長の中神が朝、散歩で見つけたもの。

「どう思う?」と言われ「んー、微妙ですね…」という素っ気ない会話。
実はこの会話の中には
「(朝、散歩してたらヤマネコっぽい足跡みつけたんだけど!!)どう思う?」「(えっ!ヤマネコの足跡ですか!?見たい!!これか。)んー(ヤマネコっぽいんだけど爪の後がちょっと見えような気が…)、微妙ですね…」という意味が隠れていたりもするんです。

ヤマネコの足跡らしきものは多く見つかるんですが、だいたい、犬の足跡だったりもします。
ヤマネコの足跡と犬の足跡は見分けがつけにくく、自分も、散歩している犬の後をくっついて歩いて「犬の足跡の特徴」をじっくり観察して見分けがつくようになりました。もちろん、この方法は、飼い主さんに不審に思われるのでおススメはできません。が、それだけじっくり観察しなければ見分けることは難しい足跡。

山道では地面にも注目!

西表島では、そんな動物が移動した痕跡、移動に使っているんだろうなと思えるケモノ道が多数存在します。
慣れないと見えてこない痕跡たちですが、「そんな痕跡もあるんだな」って頭のすみに入れておいてもらうと、山道歩きがもっと楽しくなるかもしれませんね。

マスターすると、ヤマネコの足跡を見つけ、痕跡をたどってヤマネコの棲家発見なんてこともあるかもしれませんね。
夢がふくらみます。

 

ガイド飯田(文)中神(写真)

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