10数年ぶりのガイドとして、ツアーの現場に出ています。
始めのうちは身体がうまくついていかないと言うか、歩くこともつらく感じていた。
けど、カヤックを漕ぐことは楽しい。というのが、正直な話。
ツアーに出るたびに体の錆も落ちてきたようです。
さて、「ガイド」と言う仕事。
ここ20年の西表島は、考えも及ばないほどこの仕事を始める人が増えています。
その中で、昨日3月21日「船浮湾」に向かうツアーを行いました。
このツアーは、白浜と言うところを起点に出発をします。
白浜と言うのに、実はすでに護岸整備が進んで「浜」はありません。
北側に山があり、そのわずかな平地に集落がありあます。
人口にして70世帯145人(2019年1月末現在)と言う小規模な集落です。
海抜は、0mと言ってもいいような?
まぁ西表島はどこの集落も海抜の低いところばかりです。
さて、その集落から船浮湾を望むと集落を背にするので真南に、船浮湾が内離島と西表側の山の隙間からみることができます。
北風の時は、本当に真っ平らな海面にみえます。
ところが南風となると、その逆に白波がみえ、その風がカヤックに乗るまでは、心地よくも感じます。
ところが、カヤックの経験者であれば、向かい風に始めから「あおられる」と言うことが分かると思います。
そこで、昨日は二人の男性の参加者には、あらかじめご希望のコースの「船浮湾」について車中の中で、本日の気象条件と潮位についての説明を詳しく話をいたしました。
この日は、大潮に当たり、潮位も満潮時と干潮時の差が134cmあり、その干潮が13時半ごろに当たる。
水落の滝と言う唯一カヤックに乗ったまま滝を見ることができるところが、このコースの見どころの一つと言えます。
この大潮の条件だと、昼前に滝のある川に入って出てくるのか。
それとも、干潮時間を過ぎてから滝を見に川に入るのか。非常に迷うところです。
しかし、この日は先に滝に入ることを決めて参加者の二人には気象条件等の説明をいたしました。
シーカヤックのコースとしては、やさしいくとも気象条件等においてはやや厳しさを感じるのです。
そこで、LBカヤックでは、風をいかに「攻略する」と言うことをこれまでの「ガイドの皆さん」に伝えてきました。
昨日は、それでも漕ぎ出し時間帯は、潮位もあり航路に出されないことを念頭に順調に漕ぎ始めましたが、60代の男性の参加者には私の前に乗っていただき、漕ぎ始めるとさすがに、風の強さに圧倒されていました。
正直優雅さがないカヤック! しかし、怯むわけにはいきません。
とその時、先に出ていったグループです。
シングルと二人乗りのカヤック、2艇が遠くに見えます。
あれよあれよという間に、二人乗りのカヤックが舳先が北側に向き、ガイド艇と思われるカヤックと反対方向へ流されるように回転したのです。
このコースの最初の難関は、内離島を右側に航路をいかに通過するかにカギがあります。
南風が強く潮位があるときは、東に。
つまり、進行方向の左側に弧を描くように山際を目指すのが鉄則なのです。
そのことを理解できていないと、航路に流され、エンジン船との交差の危険と、向き合うことになります。
その方々は、何とか回避して我々のカヤックよりは、航路に近いところを漕ぎつつも危険回避できたようでした。
さて我々は、休まず漕いで漕いで東寄りに東寄りに、カヤックを進め「水落の滝」を目指します。
優雅さなど全くないと感じられたと思いますが、自然と向き合うのですから仕方がない。
しかし、滝のある川に入ると鳥のさえずりに心が和みます。
干潮も近くなった川では、マングローブの見事な気根と呼ばれる根の張り出しが圧巻です!
滝での滞在時間は、干潮との関係で長くはありませんでした。
その代わり、水落の滝をから出てくると一転して、漕がなくとも目的地に着いてしまうのです。
そこで、昨日は2艇でツアーに向かいましたので、2艇が筏(いかだ)状になり、ティータイムをカヤックに乗ったまま取ります。
私は、個人的には大好きな休憩方法で、いかにもシーカヤックならではの休憩かなと思っています。
お昼ご飯は、砂浜に上がって休憩を2時間ほど自由な時間を楽しんでいただき、少し早めになりましたが白浜へ無事事故もなくけがもなく戻りました。
数年ぶりの浜の変わらぬ風景・・・と思いきや、意外によく見ると変わっていました。
話には聞いていましたが、1人浜で暮らしている人がいて、その人が病気になり入院したと聞いていたので、その跡を見に行くと驚いたことにテントがいくつもあり、
すでに潰れているような状況。今まで放置しているのも・・・・。
そこで、本日「竹富町役場」へ連絡し、確認の上撤去してほしい旨を伝え、するとすぐに役場から返信がきて、本人と船浮海運の池田米蔵さんと片づけることになっていることが分かり、なんも安心!役場も現地確認するとのことで、これも安心!
ところで、出発時に流されかけたグループはその後はどこへ行ったのでしょうか?
滝では会うこともなく、砂浜でも会うこともなく。
そちらのグループも我々が、白浜に到着してかたずけ終わり、帰るころに白浜港に戻てきました。
目的地には到達できなくとも、それなりに安全に楽しんで頂けたら、問題はそうないでしょう!
それにしても、ガイドの「風」に対する対策は必要ですね!
さて、ツアーに参加される方々への注意事項ですが、今回の参加者の方が、残念にもスマホをカヤックの中に置き忘れ、水没させました。
帰ってきてから、復活はしたものの、カヤック遊びはあくまでも水遊びなので、せっかくの写真データ等を失う恐れがあります。
気を付けてください。大丈夫だったかなぁー!
あらかじめ、スマホやカメラの「防水のケース」や、せめてジプロック等しっかりと防水対策をしてくださいね。
写真撮影した後も防水対策を忘れないようにしましょう!
以上、中神でした。
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